市田議員発言
(2013年5月30日、参議院環境委員会より)
市田参議院議員は5月30日に行われた環境委員会の中で、クリーニング業界で急増するHFC365mfc(ソルカンドライ)問題について質問され、行政や厚生労働大臣はそれについて答えた。下記はそのやりとりである。
市田議員:HFC365mfcの排出量は把握しているのでしょうか?
環境省役人:残念ながら把握していません。
市田議員:日本のクリーニング業界でここ数年、削減対象に追加された温室効果ガスのHFC365mfc、通称ソルカンドライというんだそうですけども、これを使った洗浄機(洗濯機)を使う動きが加速しているといわれています。で、いろんなこう、宣伝物を見てみますと、「地球環境にやさしい溶剤」と、こういう宣伝文句で大宣伝されているわけですが、温暖化係数は百年値で794,二十年値で2194と非常に高いんですね。2009年に、石油溶剤を違法に使用していた(クリーニング)工場が全国で一斉に摘発された後、これを受けて転換が一斉に進み出したといわれているんですが、環境省は、クリーニング業界におけるHFC365mfc、この使用実態を把握されているんでしょうか?
環境省役人:現時点では把握していません。
市田議員:もし大臣、認識があればお聞きしたいんですが、クリーニングの溶剤にはいろいろな課題があるんだと思いますが、温暖化係数が高いということに一切触れずに、地球環境にやさしいと宣伝することに、問題があるんじゃないかと思います。対象ガスに追加されたこともあり、省庁の縦割りではなく、政府税対の取り組みとして、税制上の優遇措置も、これは厚生労働省の方でしょうけれども、あるらしいんですけれども、実態を把握して問題があれば適切な対応が必要ではないかと思うんですが、その点ではいかがでしょうか?
石原環境大臣:あの、今の問題のご指摘は私もその通りだと思います。本法案の質疑が終わりまして、成案を得ることができましたら、施行までの期間がございますので、その間に今のクリーニング溶剤の問題も含めてですね、また、税制の問題(ソルカンドライへの税制優遇措置)も含めて、しっかりと検討していかなければならない課題と受け止めさせていただいております。
市田議員:時間になりましたので終わりますが、フロンはまあ、人体に無害で燃えないなど夢の物質ということで大量に使われてきましたが、オゾン層破壊、地球温暖化という、人類の生存を脅かす深刻な事態を招きつつあります。(中略)利潤第一主義が様々な害悪として現れてくるわけで、(中略)今回の法案も実行ある削減に結びつけていくことは極めて重要であります。